サッカー

サッカー
◆10代  男児
主訴「歩くと踵が痛む」
 触診をしてみると、踵・アキレス腱付着部周囲に特に圧痛が現れていた。これに加え、下腿三頭筋(ふくらはぎ)に強い筋緊張が触知できた。筋緊張を取り除く為、マッサージを行い、症状を確認しながらストレッチを加えて経過観察を行った。損傷・発症が初期であった為、1週間程度で痛みは軽快した。
◇コメント
 この症状は一般的に言われる成長痛(骨端症)と考え、スポーツ障害として発症するものが多く、一般に外傷を基盤としている為、初期に適切に対応できればスポーツ活動からの長期離脱は免れる可能性が高いと経験上考えております。
◆10代  男児
主訴「走るとおさらの下辺りに痛みが現れる」
 立ったまま膝を曲げてもらうと、これも主訴同様痛みが現れた。
おさらの下の部位(脛骨粗面)を押さえてみると強い痛みを訴えた。
ふともも前面部(大腿四頭筋)に筋緊張を認め、脛骨粗面部には炎症を抑えるような治療と、筋緊張を緩和させるように施し、テーピングにて経過をみた。
 試合が近かった為、サッカーは休めない事もあり、経過は緩慢ではあったが、希望通り無事サッカーの試合には出場でき、痛み程度も軽快していた。
◇コメント
 一般に知られているOsgood-Schlatter病と推測し、10代前半のスポーツを盛んに行う男女に多く、スポーツにおける筋緊張等からおこる外傷を基盤としているものが多く、初期・軽度であれば、すぐに安静加療(スポーツ禁止)というのではなく、競技継続しながらでも大丈夫な例もあります。